裁判所に提出する書面を作ることは、ちょっぴりクリエイティブだ。
たくさんの事実、証拠がモワモワとあって、信用性の高いモノたち(客観的な証拠、争いのない事実、自認)や間接事実(いわゆる状況証拠)を組み合わせて、
法的な効果を生み出す事実(例えば黙示的合意)があるぞ!と主張する。
その前提として法律解釈論に言及しなければならないこともある(判例が固まっていない場合)、
例え固まっていても本件は別だ!とその理由を厚く述べて主張することもある。
そういう争点がたいてい複数ある。
特に自分が扱ったことのない争点だったり事実関係が複雑だったりする場合、私の頭の中は最初モワモワとしている。雲をつかむような感じ。リアルに。
書面の結論は決まっているが、そこにどうもっていくかが茫漠とした状態。
この状態から、改めてこれまでの双方の書面や証拠を精査したり(案外相手方が不利なことを自認していたり新しい発見がある)、時系列を眺めたり、判例を調べたりしながら、パズルのピースのように段々とはまっていく。
多くの同業者が言っているけれど、重要なピースの位置は、料理中や入浴中、夜中に目が覚めて「はっ!そうか!」と分かることがある。ちなみに私は夜中に目が覚めたらスマホから自分にメモをメールしてまた眠るよ!そのまま書くという猛者もいるようだけど。
そうして文章をひととおり書いて、できれば(締め切りに間に合えば)一晩寝かせてフレッシュな頭で再度チェックして、クライアントさんに確認をしてもらって、
書面が完成する。
事実を正しく評価しているか、論理破綻や飛躍はないか、感情論のボリュームは適切か(多すぎても少なすぎても裁判所や相手方の心に響かないと思う)、説得的で裁判所が判決で採用しやすいものになっているか、
何よりクライアントさんの気持ちに添っているか(たまに寄り添えないケースもあり、その場合は納得いくよう打ち合わせをして、納得を得る)、
等々を考えつつ、仕事しています。
今日、まさに久々に夜中にピースの1つが嵌まり、
モヤモヤモヤから脱して、「書ける」と思えたので、そんな自分を誉めてあげたい。
ちょっぴりクリエイティブ。
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